返したくても拒否される押し貸し
高い利息を要求される
身に覚えのない入金がいつの間にか自分の口座になされていた場合、闇金と一度でもかかわりを持ったことのある人ならば押し貸しである恐れがあります。過去に闇金から金を借りて完済した人や、融資の申し込みを途中でやめた人などが主なターゲットです。
押し貸し被害に遭ってしまうと、少額の元金から発生した利息によって多くの金額を請求される事になります。振り込まれたのはほんの少額であっても、利息が法外な設定であるため高い金額を振り込むよう迫られるのが通常です。
返そうとしても受け付けてもらえない
押し貸しに気付いて即座に返却しようとしても、闇金がそれを拒むケースも考えられます。返したい金を受け取ってもらえないまま10日が過ぎれば、利息分を付けてさらに多くの金額を要求してくるでしょう。
しかしこの時素直に利息を支払ってしまうと、闇金は金を払う被害者に味を占めてしまいます。何かと理由を付けては元金を受け取らず、増えていく利息ばかりを搾取される事になるかもしれません。
やってはいけない対処法
無視するのは危険
押し貸し被害を受けたとき、闇金が勝手に振り込んできた金だからといって事態を放置してしまうのは良くありません。かかってくる取り立て電話を無視していると、闇金を怒らせて嫌がらせなどに発展する恐れも考えられます。
確かに闇金から振り込まれた金は返す必要がありません。しかし闇金を逆上させた結果、職場などにまで連絡がかかってくるケースもあります。職場に闇金から電話が入ってしまうと社会的な信用の失墜にも繋がるので、無暗に取り立て電話を放置するのは控えるべきです。
第三者への被害拡大
通常の手順で闇金から金を借りてしまったときと同様に、押し貸しであっても闇金の取り立て行為は非常に厳しく行われます。しつこい電話や脅迫などと手口は様々ですが、その行為が家族などの第三者へ及ぶリスクも生じます。
押し貸しのターゲットにされやすいのは過去に闇金を利用した事のある人や、融資の申し込みをしたものの途中でやめた人などです。そのため家族などの緊急連絡先が闇金に渡っている場合も多く、被害拡大の恐れがあります。無視をした事によって家族を巻き込む事にもなりかねません。そのため最も良い方法は、闇金に強い弁護士への相談です。
使ってしまうのはもってのほか
闇金が勝手に振り込んできたのだから自分の物であると判断し、入金された金を使ってしまう事も一番やってはいけない事です。
使ってしまえば闇金に対して取り立ての根拠を与える事となります。法的に見てもやや不利な立場に陥ってしまう恐れがあるでしょう。身に覚えのない入金があったら手を付けることなく、専門のプロに一先ず相談する事が求められます。
闇金と関わった人の注意点
以前に借りた人が狙われるケース
以前に闇金から金を借りて返しきった人は、闇金にとって金を振り込む客として認識されます。大人しく金を払ってくれる確率が高いためターゲットにもなりやすく、すぐには返済をさせずに利息だけを根こそぎ搾り取ろうとするものです。
ここで利息まで返そうとしてしまうと状況が長引いてしまうだけなので、かえって深刻な事態へと陥りやすくなります。そのため一度でも闇金と関わってしまった人は、後々になってもトラブルに巻き込まれるリスクを考慮して対策をしておかなければなりません。
闇金と関わった際の口座は即解約
押し貸しは闇金業者に口座情報が知られたままになっている事が発端で起こります。闇金も口座情報が不明であれば、たとえ以前の顧客であっても強引な融資を行う事は不可能です。つまり押し貸しを防ぐためには、口座を利用されなければ良いとも考えられるでしょう。
闇金と関わった際に教えた口座情報は、その後の悪用を考慮しておく必要があります。一番良いのは完済し終わった後、使用していた口座を即座に解約してしまう事です。
押し貸しをしようにも、振込先がすでになくなっていれば闇金も手の出しようがありません。二次的な被害などへの発展も同時に防止する事となるので、闇金に情報を知られている口座は解約してしまう事が賢明と言えるのです。
押し貸しへの対処法
闇金に強い弁護士へ相談
通常の闇金対応はもちろんのこと、闇金に強い弁護士は押し貸し被害に関する対処やノウハウも持っています。
押し貸し被害の場合もやはり、根本的に重要となるのは闇金との繋がりを完全に切る事です。口座を解約したり、使用していた電話番号を変えたりすれば、ひとまず押し貸しのトラブルに見舞われるリスクは軽減できるでしょう。しかしその他にも第三者の個人情報など、闇金に渡してしまった情報などもあるはずです。
無視をすれば家族に迷惑がかかる恐れがあり、かと言って自分で対処するには限界があります。闇金とのトラブルは公序良俗や不当利得の問題を含んでいるため、素人が闇金に応戦しようとしても無理があります。知識とノウハウを持った弁護士に相談する事が、押し貸し被害から脱出する一番の近道となるでしょう。
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